比較の単元に入ります。比較には原級・比較級・最上級っていう3つがあってねって話をもちろんしていくわけだけど、最初なので全部に共通することをまとめておきましょう。
比較とは
まず比較とは何でしょうか。なんでもいいから比較している文を作ってみましょう。「俺よりアイツの方がカッコいい」みたいになるかな。何でもいいから自分なりに作ってみてください。日本語でOK。
その文から分かる大事なことが、比較には必ず【比較対象】と【比較基準】がある点です。簡単に言えば、「何」と「何」を「どういう基準」で比べているか、これが比較です。
比較の文、あるいは問題を扱う場合は、必ずこの2つを確認してください。これをしないと変な間違えをしてしまうことがあるんです。それぞれをもう少し詳しく説明しましょう。
比較対象とは
上でも言ったように、【比較対象】ってのは、その文で「何」と「何」が比べられているのかということです。上で出した例なら「俺」と「アイツ」だね。
この【比較対象】は必ず同じ種類のものでなければいけません。「俺」と「アイツ」は同じ人間の、しかもたぶん男同士という共通点があるから比べられる。
でも「俺よりトマトの方がカッコいい」ってのは、もちろん言えなくはないけど、文としては何の意味もなしてないですよね。必ず同じ種類のものを揃えてください。
比較基準とは
続いては【比較基準】です。比較基準ってのは通常、形容詞か副詞で表します。「カッコいい」とか「高い」は形容詞、「上手い」や「速い」は副詞です。こんな比較基準で例文を作った人は多いのではないでしょうか。
だから比較の文を作るときは、このどちらかの形を少しいじるのが普通です。erをつけたり、moreをつけたり、少しでも比較について勉強したことがあれば100%これは知っているでしょう。
ただし、「俺はアイツよりたくさん勉強した」といった文になると、ちょっと話が変わります。この文では「俺」と「アイツ」を「勉強した量」という基準で比べています。
あるいは「俺はアイツより本をたくさん持っている」という文だとどうでしょう。こちらは「持っている本の量」という基準で比べています。
前者は動詞に関するものだし、後者は名詞に関するもの。このように基準自体はとてもたくさんのパターンがあって、それを知らなかったり判断できなかったりすると、途端に比較が難しく感じます。
ただ、それは次回から原級・比較級・最上級を順番に見ていく中で、全てのパターンを紹介するので大丈夫。判断の仕方さえ分かれば心配はありません。
比較の構文
He is as tall as I.
He is taller than I.
He is the tallest in our class.
その判断の仕方を学ぶ上で大事なこととして、最後に「比較の構文」の話をしておきます。
次回から3つの級(=原級・比較級・最上級)について話しますが、それらはそれぞれ[as ~ as…][~er than…][the ~est ...]といった型を持っています。
そしてこの型から[~]だけ抜いたもの、つまり下線を引いた部分を「比較の構文」と言います。別に言葉を覚える必要はないけれど、各級の説明に入ったら下線部分を指摘できるようにしてください。
何故かと言うと、比較の文からこの比較の構文をなくしたとき、残りは普通の文になっていることが分かるかな?できていたら正しい比較の文だし、そうでなかったらその文には間違いがある。
この作業ができると比較の基準を理解するのに、そしてもちろん問題を解くのにとても役に立ちます。詳しくは次回からの具体的な説明の中でみていきましょう。ひとまず比較を学ぶための準備は終わりです。