「いつの話」かを英語で表すには、【基本時制】と【側面時制】の2つを使う、そんな話を前回話しました。
今回は【基本時制】についてを丁寧に理解してもらいます。「今か昔かこれからかの区別なんて誰だってできるわ笑」って思うかもしれません。
でも、ここを正しく分かっていないと、あとの【側面時制】を選ぶことができなくなってしまいます。
たしかにそこまで難しい話ではないけれど、きちんと押さえてくださいね。
基本時制の判断
たとえばあなたがテニス部だったとしましょう。次の4つの文はそれぞれどの基本時制(=過去・現在・未来)を使うでしょうか。ちょっと選んでみてください。
- 私はテニスをしました
- 私はテニスをします
- 私はテニスをしています
- 私はテニスをする予定です
正解は上から順番に「過去」「現在」「現在」「未来」です。変に裏を読んだりしなければ、特に悩むこともなく正解できたと思います。
で、ここからが今回の大事なところです。今「現在」の時制が2つありました。2つ目の「テニスをします」と3つ目の「テニスをしています」だね。
この2つは同じ「現在」なのに、なんで微妙に違うのでしょうか。全く同じことを別の言い方をしているってわけじゃないですよね。
この2つは違う内容を表しています。
下の「しています」は、今まさにプレー中の人が言う発言です。それに対して、上の「します」はプレーしながら言うセリフには聞こえません。
どちらかというと、自己紹介みたいな場面で言うもので、別に今はやっていない場合が多い。でもじゃあ、上の文は「現在」ではないのかというと、そういうわけでもありません。
「今この瞬間はしてないけど、昨日も今日も明日もしてるよーorしょっちゅうやるような生活を送ってるんですよー」といった印象を受けるはずです。
つまり、「今」という言葉には2つの意味、時間の感覚って言った方がいいかな、があるのです。
2つの時間感覚
ここまで話したように、「今」という言葉には「今この瞬間」のことを表す「今」と、「今この瞬間は少し置いといて、もう少し広い意味での今」を表すものがあります。
長いので「瞬間の今」と「幅のある今」と僕は使い分けます。「イマイマ」うるさいけど、違いがあるのは分かってもらえたでしょうか。
日本語で「します」「しています」と使い分けているように、この2つの違いは英語にもあります。そして日本語以上に正確に区別しなければいけません。
なんせバックグラウンドの違う17.5億人が使うもの。「空気を読む」が通じない人同士が使う言語だからこそ、正しい使い分けが存在するのです。
ただ、この使い分けにはもう1つ、【動作動詞】と【状態動詞】っていう話を一緒にしないといけなくて、こちらは次回に回します。ぜひそのまま読み進めてください。