動作動詞と状態動詞の違いと見分け方〜意思か様子かの違い

突然ですが、「愛してる」と「手をつなぐ」って全然違う気がしませんか?

もちろん意味が違います。「好きだから手をつなぐ」とつながることが多いけど、だからと言って「愛してる」と「手をつなぐ」は、それ自体は全然違う意味です。

ここで言いたいのはそんな話じゃもちろんなくて、同じ動詞の「love」と「hold」を使って書くにもかかわらず、なんかその「動く」感じが違わないですか?ってこと。

たとえば「手をつなぐ」ってのはいつでもできるし、前から人が来たとか、手汗がヤバいとかでいつでも辞められます。

でも「愛してる」は「よし、好きになろ!」って始められるものじゃないし、一度好きになったらある程度の時間続くもの。「はい終了!」とかできないわけです。

「もう好きでいるの辞めよ」とか言うこともあるけど、あれは単なる強がりですよね。100%その後も引きずっています。

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動作と状態

前回の2つの「今」もそうだけど、日本語で何か違うなと感じる場合、それは英語でも何らかの区別がある場合がほとんどです。

この前から言っているように、「空気」を使わずに目の前にある文字で正確に伝えられるのが英語。微妙な違いについては日本語以上に敏感です。

そして今回のこの動詞の違いは「動作」と「状態」という言葉で説明されます。動作は「〜する」もので、状態は「〜である」もの。ただこれだと例外が多すぎて嫌になるので、以下のように思っていてください。

  • 動作:自分の意思で行うもの。始まりと終わりが明確で、中断や再開が可能。
  • 状態:そのときの様子を表す動詞。ある程度の期間継続する。

たとえば「テニスをする」。もちろん「やろう」と思うからするわけです。本当はやりたくないのに、体育で強制的にやらされる場合だってあるかもしれません。

ただこれも、「やらずに落第するわけにもいかないからやるか」と思ってやるわけなので、やっぱり自分の意思でやっている。これを「動作」と言います。

これに対して、たとえば「知っている」はどうでしょうか。これはその知識が自分の頭の中にある様子を指す言葉ですよね。これを「状態」といいます。

「へー、それ今初めて知ったよ!」みたいに、始まった瞬間が分かることは十分にありますが、一度知ったらそれは長く続くもので、「さ、知るの辞めよう、ポカン!」とかはできません。

それからこの「状態」っていうのは、本能レベルで動いてしまうことも含む場合が多いです。

たとえば、有村架純かわいいじゃないですか。見た瞬間にカワイイと思うから好きになるんであって、「カワイイし、透明感もヤバい。じゃあ好きになるか!」って言って好きになるわけじゃありません。

こういう本能レベルの動きは「状態」になります。「欲しい」とかもそう。「さ、欲しがるか」って思うわけじゃなくて、欲しいって感じることがまず最初にあるはず。

ここまでで、動作と状態の違いはなんとなく分かったでしょうか。ちなみに動作を表す動詞は「動作動詞」と、状態を表す動詞は「状態動詞」とそのまま呼ばれます。

これで動詞の区別は3つになりました。「be動詞と一般動詞」「自動詞と他動詞」「動作動詞と状態動詞」です。

3つ区別はどれも本当に大事なので、動詞を見るたびに毎回確認するくらいの警戒をしてください。でもこれ以上は増えないので、そこは安心してしっかり覚えましょう。

動作動詞か状態動詞か

動作と状態は意思か様子かの違いと言いました。ただ、さっきも少し言ったように、その説明だけでは判断しづらい動詞があります。それについて補足します。

僕の中では下の4つを押さえておけばほぼ大丈夫と思っています。もしそれでも分からない動詞があったら教えてください。

①人の能力を超えた行為は動作動詞

たとえば、「雨が降る」。これは「降らそう」と思って降るわけじゃないし、「降ってほしい」と感じたからって降るものでもありません。

将来的には人工降雨機とかが発明されそうだけど、ひとまず現在のところ天候は人間の行為と関係なく起こります。こういうものは「動作」に分類されます。神様の意思くらいに思っておこう。

ちなみに、be動詞は状態動詞です。だから「あの犬は白い」は「状態」です。「いやいや、あの犬が白いのは神様がそう決めたからだよ」って思うかもしれませんが、イコールの表現は状態と思ってくださいね。

②五感を使うものは両パターンある

たとえば「人の話を聞く」。これは自分の意思で聞く場合が多いと思います。ただ、何もしなくたって周りで音がすれば、その音を耳は勝手に聞き取ります。

もちろん「見る」もそう。焦点を合わして見るのと、目の前で起こっていることが嫌でも目に入ってくるのと、両方のパターンがあります。

このように人の五感に関することは意思と本能の両方があるんです。だから【hear】と【listen】のように、2つ同じ意味が用意されているんです。

今までこの2つをどう使い分けるか分からなかった人も多いかもしれませんが、実は本能系の動詞と、意思系の動詞という区別があったんです。

この場合の本能系は【hear】。同じように【see, smell, taste, feel】が状態動詞となります。

③よく出る動詞

状態動詞の例としてよく出てくる単語に【belong】があります。「所属する」という意味で、高校生の場合だとこの言葉は「○○部に所属する」という言い方がイメージしやすいでしょう。

もちろん部活というのは自分の意思で入るものなので、感覚的にはbelongは動作動詞に思いがちなんだけど、この単語は状態動詞。「所属している」と考えなきゃいけないんだと覚えておいてください。

深く理由を考えるより、単発の知識として覚えていた方がいいことも大学受験ではたくさんあるよ。この点では【know】も考えることなく「状態動詞」と覚えておいた方がいいかもしれません。

④どっちもあるもの

たとえば「立つ」。この述語の主語には人も人でないものもきます。人が立つ場合は意思が働くので動作だけど、たとえば木が立つ場合は「立っている」が普通なので状態です。

もちろん両方とも動詞は【stand】。このように動詞の中には両方の立場を持つものもあります。

ついさっき単発の知識でと言ったけれど、どっちだろうと考えるクセがとっても大事になります。

2つの「今」との関係

動作動詞と状態動詞があると理解した上で、では具体的にどうやってこの2つは使い分けられるのか。最後にこれについて話をして終わりましょう。

前回の最後で「書き分けるには動作動詞と状態動詞の知識が必要」と言いました。つまり、この動作動詞と状態動詞の区別は、前回の2つの「今」と深い関係があるのです。

さっき、「一度好きになったらある程度の時間続く」と言いました。ある程度の時間とは、当然時間に幅があること。ここから状態動詞は「幅のある今」と相性のいいことが分かります。

では、「瞬間の今」とはどうかな。もちろん一定期間好きでいるならば、今この瞬間も好きってことだよね?

このように状態動詞は2つの「今」の両方に同時に当てはまるんです。難しく言ったけれど、当たり前のこと。

一方の動作動詞、問題はこっちの方です。前回「テニスをする」と「テニスをしている」の2つの文を挙げました。「〜をする」は動作動詞。

ここから説明を始めたように、動作動詞は必ず「2つの今」が分かれます。ということは、2つの「今」のどちらかとは相性が悪いんです。どっちでしょうか。

「現在」って言うときのことを考えてみましょう。もしそれがその瞬間のことしか指さないなら、言った瞬間にそのことはもう過去のことになってしまいます。

「俺今テニスをしてるよ」「あ、してたんだ」って会話になるわけ。これちょっと違和感あるよね?現在を瞬間のことだと考えるととても気持ちが悪い。

だから現在はまず「幅のある今」を指すのがルール。「幅」と「瞬間」を分けなければいけない動作動詞では、「今やってるよ!」っていうことを伝えるのに「現在形」が使えないのです。

じゃあどうするか。現在のことであることは変わらないので、側面時制の方を変えるという発想にいきます。基本形ではなくて別の側面時制を使うのです。

それが進行形。動詞を【be + Ving】の形にするやつです。中1でやるものですが、もし覚えてなくても大丈夫。ちゃんとあとでやりますから。今はただの予告編です。

時間の感覚に「瞬間」と「幅」があり、動詞も「動作」と「状態」がある。組み合わせが4つある中で、【瞬間の動作】を表すときのみ進行形を使い、あとは基本形を使う。

それだけ覚えておいてください。

今回のまとめ

とにかく動詞には「動作動詞」と「状態動詞」の区別があって、状態動詞なら気にすることはないけれど、動作動詞はどっちの「今」かを考えなければいけない。

それが瞬間としての「今」だったら現在進行形という特別な形にしなきゃいけないんだよという話でした。ここまでで1度休憩を取りましょう。

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