未来の表し方〜そもそも英語に未来形なんてない

今回は未来の話の表し方です。基本時制が過去であれば、とりあえず動詞を過去形にすればOK。でも未来の話になるとちょっと話が複雑になります。

「は?willをつけるだろ」って思うかもしれませんが、それは全く違います。英語には、そして私達の日本語にも、【未来形】というものは実は存在しません。

この話から始め、未来ってのはいろんな方法で伝えることができるんだというのが今回のテーマです。

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英語に「未来形」はない

英語に【未来形】がないとはどういうことかというと、未来を表す動詞の形がないということなんです。

過去の話をするとき、動詞にedをつけて「過去形」の形にするでしょ?不規則動詞を考えればより分かりやすいけど、形が変わっているから「過去形」と言います。

一方、未来のことを表すためにwillをつけたとき、その後ろにくる動詞は原形という条件があるものの、Vのまま変化しません。だから「未来形」ってものはない。

未来の内容は、形としては「現在形」の一員なんです。

これは実は日本語も同じです。「〜した」と言えば今より前のことを自動的に表します。だから英語的に言えば過去形ですよね。

でも「〜する?」って言い方はこれからやること。「マック行く?」はマックにいながら言うことではありません。だから未来を表す表現と言えます。

でも「〜する」の時制は?って聞かれたら現在形って思うでしょ。事実、基本時制のところで「私はテニスをする」を現在形と答えたはずです。

このように、日本語でも現在と未来は同じ述語(動詞)の形なのです。その区別はどんな場面で言っているかや、どんな単語が他についているのかによります。

詳しくは助動詞のところでやるけど、【will】という単語は「〜するつもりだ」という意思や、「〜することになるだろう」という予測を表す表現です。

「するつもり」ってことは「まだしてない」ことで、「これからする」んだよね。「するだろう」も「まだしてない」だけで、「これからする」んだって言ってるだけ。

「これが未来を表す表現です(バーン)」みたいなのはなくて、このwillのように動詞に意味を加えた結果として未来という時間感覚の話になるってのが正しい考え方。

現在と未来は同じ形をしていて、特別な表現のものだけが未来のことを表します。ここまで現在形や進行形で未来のことを表せるよという話をしました。あれはこのような理由だったのです。

そしてこの「未来のことを表す形」は他にもあります。ここからはそれをまとめます。

未来のことを表す表現

未来を表す表現は大きく分けて以下の4パターンと覚えておくと頭が整理しやすい。それぞれの説明をしていきます。

  1. will/be going to
  2. 近接未来の表現
  3. 熟語
  4. be to不定詞

往来発着動詞

まずは2番目から。往来発着動詞。さっきも言った動作動詞の現在形や進行形で表す近接未来です。これは別に動作動詞に限って起こることじゃないから注意。

たとえば「明日は金曜日」は【Tomorrow is Friday.】とそのまま言います。もちろん未来の話でしょ。

be動詞は状態動詞。動作動詞の現在形が表すものの中に近接未来があるけど、近接未来を表す表現として動作動詞と状態動詞の区別はありません。

be about to/be on the point of Ving

次は熟語。「まさに〜しようとしている」という意味になるものです。「しようとしている」=「まだしていない」。問題でよく使われる表現です。

全部挙げるのはムリだけど、とりあえず【be about to V】と【be on the point of Ving】の2つを覚えておけば十分だと思います。

be to不定詞

最後はbe to不定詞というもの。これは見たまんま不定詞なので、そのときに話します。ここで出てきたことだけ覚えていてください。

結果的には「〜するつもり」や「〜することになっている」といった訳し方になるのですが、be to不定詞がちゃんと分かれば、そもそもこの4つに入れなくていい。

ただ、今回のリストにも入ってたよねっていうことをちょっと覚えておいてもらえると、be to不定詞の説明がより納得がいくかもしれません。

willとbe going toの区別

では1つ目のwillとbe going to。これは中学生で習ったと思うけれど、たぶんイコールだ!って習ってる人が多いはず。

本当は微妙に意味が違うので説明をしておきたい。willは主観的、be going toが客観的な判断という一応の違いがあるんです。例文を使って話そう。

  • ・He is going to pass the exam.
  • ・He will pass the exam.

上が客観的な判断で、下が主観的な判断。主観と客観が何かをざっくり言うと、客観的ってのはみんなが認めることで、主観的ってのは自分が勝手に思うこと。

たとえば模試の結果が偏差値70とかだったら、「コイツは受かる」ってみんなが思うよね。これが客観的な判断。

こういう内容を伝えたいときは上の文のようにbe going toを使います。

それに対して、例えば僕が先生として直接教えていて、「思うような偏差値が出なかったけど、コイツは大丈夫」って思うことだってあるでしょう。

親とか友達とか、あるいは学校の先生とかは単に成績だけ見て「ムリだよ、志望校変えなさい」って言うかもしれないけど、僕は「イケる」と思うことって実際によくあります。

これが僕の主観的判断です。こういうときは下の例文のようにwillで書くのが正しくなります。

要はみんなが納得する根拠があるかどうかっていうのが分かりやすいかな。

完全に余談だけど、僕は下のパターンの方が圧倒的に多い。E判定ばっかりだったけど、ちゃんと本番では受かったというのが80%以上。

だいたいの勉強は、時間に比例して成績が上がるものではありません。最初はなかなか実を結ばず、でもあるときに全ての知識がつながり、突如分かるようになるもの。

学校の勉強のように、1日50分を週に5回みたいな、すごく微妙なペースでやっていると気づきにくいけど、ある期間集中して取り組んだときはそんな動きをするものです。

結果を見てやる気が出るならいいけど、模試の結果で落ち込むのって本当に意味ないからね。できるまでやるかどうかです。

ちなみにちなみに、こういうときに親の意見に従っちゃった人ってだいたい失敗します。

変に安心しちゃったり、志望校を下げたことでやる気をなくしちゃったり、パターンはそれぞれだけど、とにかく失敗率が異常に高い。

そもそも、多くのご両親は受験勉強から長く遠ざかってるので、詳しくないんですよね。ましてや自分の経験でしか話ができないので、良くも悪くも偏っています。

その意味で僕らの方が大学受験に詳しいに決まっているし、いろんな生徒を見てさまざまな思考パターンを見てきた中で目の前の生徒のことを考えています。

やっぱり信じるのはそういう先生の意見だと思うし、逆に詳しくないことに気づかずにそちらの意見を選んでしまって失敗する人は、申し訳ないけど「残念な人」だと思ってしまいます。

今回のまとめ

以上、未来についての表現でした。日本語も英語も未来形がないと言ったけど、時間の感覚は言語によって本当に様々です。

たとえば、中国語には基本時制の区別がありません。現在形と過去形の違いがないのです。一方でフランス語は未来形がある言語。本当にさまざま。

もっと言えば、未開の部族とかは過去や未来といった時間の感覚をそもそも持っていないと言われています。もうお話をできる気がしません。

でも、そんな中でコミュニケーションの方法を探り、全然感覚の異なる言語が分かるようになると、人はどうなっていくのか。

そんなテーマの映画が『メッセージ』です。突然現れた宇宙人と会話をしようとする話。SFとしても、映像のきれいさも、撮り方も演技も、全てがいい映画でした。

ちなみに、時間に関する英語と日本語の違いは、日本語には完了形がないことです。よく高校のテキストでも基本時制と完了形という分け方がされているものがあります。

それは完了形が日本語にないので、丁寧にやる必要があるからなんだと思います。この講義でも、進行形は基本時制の中に組み込みましたが、完了形は分けています。

もう少しだけ未来に関することを話したら、その次に待っているのがこの完了形です。

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