助動詞の時制の考え方については前回までに話しました。助動詞が過去形だろうが、後ろが原形なら現在のことで、過去のことを表すには完了形にする、これが基本的なルールです。
あともう1つだけ助動詞の時制についての話があります。それが名詞節の中に助動詞の過去形を見つけた場合、その文をどうやって訳すかという話です。
名詞節内にある助動詞の過去形
・He was busy, but I thought that he might come to school.
・I thought that he might have come to school.
今回は助動詞mightを使った文を並べてみました。まずこのmightが名詞節内にあるのは分かるでしょうか。
どちらの文もthatより後ろが全部でthoughtの目的語になっていて、「彼がパーティーに〜ことを思った」という意味になります。
「〜」とごまかしたのは、もちろんこの部分の考え方が今回のテーマだから。そして2つの文の違いは、やっぱり助動詞の後ろが原形になっているか完了形になっているかです。
このとき、原形がきている文では【過去の1点から現在より未来のことについて述べている】と考えてください。
「彼は来るかもしれない」と「思った」のは過去のこと。ただし、「彼が来るかもしれない」時期は今より未来だと思っています。ちょっと分かりづらいね。
「彼は2050年はこんな世界になってるはずだと考えた」なら分かるかな。今より過去に今より先のこと、この場合は2050年のことを考えたんです。
それに対して、名詞節内の助動詞の過去形に完了形が続いた場合、こちらは【過去の1点から未来のこと、ただしそれは現在よりも過去のことを述べている】んです。
「マヤ文明では2012年に地球が滅亡すると考えた」、実際は滅亡すると勝手に連想しただけだけど、そんなことは関係ありません。
とにかく過去のある時点でそれより先のこと、ただし現在よりは過去のことについて言っていることが分かってもらえれば大丈夫。