文型を学ぶ理由と判断の方法〜全ては努力を無駄にしないために

小さいうちから英語を学校で習う流れが、どんどん進んでいる。僕自身は中1からだったのに、今は小5で始まり、2020年からはついに小3から始まるそうじゃないですか。

この話については、「早くから英語に触れるべきだ!」派と、「いやいやまずは日本語を固めてからだろ!」派がいて、結果を見れば前者が寄り切っている形。

どっちの意見も直感的には「たしかにね〜」とは思うし、でもどっちが正しいかとなると結論は出ないだろーなって思う。そしてそもそも、この議論自体に正直関心がない。

僕が興味あるのは卒業後にさまざまな選択肢がある高校生活の過ごし方であり、中高で6年間も習うのに身になっていない人が多すぎる現状だけ。

身になってない勉強時間をさらに増やす話ではなくて、いかに短時間でできるようになるか、とりあえずそこだけ考えてればいいかなーと思っている。

そのためにはやっぱり基礎をまずは固めることが大事です。「品詞の働き」「文型と語順」「動詞の区別」の3つが英語の土台になると言いました。

今回は2つ目の「文型と語順」の話です。品詞の働きが覚えられていないと、文型の判断ができなくなってしまうので、覚えてない場合は復習をしてから進めてください。

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文型とは

文型とは、もう読んで字のごとく「文の型」のこと。もっとざっくり言えば「文のパターン」です。

どうやったら英語が分かるようになるんだよ!って考えているうちに、「あれ、英語って実はざっくり5パターンしかなくね?」って気づいちゃったんですね。

オニオンズっていうイギリス人が。1904年、日本が日露戦争を戦っていて、ニューヨークでは地下鉄が開通し、サッカー界にFIFA(国際サッカー連盟)が誕生したときの話でした。

これが元になってできたのが「五文型」と呼ばれるものです。英語を学ぶ上ではこのパターンを押さえることが最強の武器になります。

ちなみに、「俺も気づいちゃった」っていうエラい学者さんもたくさんいます。彼らは「パターンが5個しかないなんてありえない。本当は120個だ!」みたいなことを平気で言ってたりする。

無視して全然大丈夫。

いや本当は正しいのかもしれないよ。でも「5個」って限定するからこそ勉強が進むわけで、そんなにあっても効率は何も上がりません。文型は「5個」。それでいい。

ちなみにこの文型が5つあるよっていうことを「五文型」といい、それぞれを指すときは数字で「第○文型」と言います。だから「五文型」と「第5文型」は違うものだよ。

五文型一覧

では、五文型の中身を確認して覚えることから始めましょう。下に並べたのがそれぞれの文型の型です。記号は前々回話したことなので、もし忘れてしまっていたら見直してくださいね。

  • 第1文型:【SV】
  • 第2文型:【SVC】
  • 第3文型:【SVO】
  • 第4文型:【SVOO】
  • 第5文型:【SVOC】

「エスブイ・エスブイシー・エスブイオー・エス…」と何回も唱えて覚えましょう。絶対に声を出して覚えた方がいいよ。頭だけより、身体を動かした方が忘れません。

ただ、ある程度他人の目を気にすることができる人でいていただきたい。だからぜひ家でやってください。やったね、今日寝る前にやることがこれで決まりました。

文型の判断方法

では、「なんで文型を学ぶのか」の話に進みます。まあ5つのパターンしかないのよって言われたら何となくすごいように感じるけど、何ですごいのかをちゃんと説明します。

ちょっと3つの例文を用意しました。限界まで単純にした文だけど、どうかな。訳してみてください。

  • He runs fast.
  • He runs wild.
  • He runs a shop.

なんとなく訳せたら、答えに行く前にそれぞれの文型も考えてみましょう。前々回まとめた品詞の働きを使ってください。

まず【He runs】が3つの文全てにあります。Heは最初の名詞なので主語。runsは動詞で、動詞はVにしかならないと言ったので、この2つで【SV】ということになります。

ということは残りの単語、つまりfast・mad・a shopの品詞が分かれば、当然文型も判断できるわけです。では1つずつ。

【fast】は「速く」という意味の副詞です。これも品詞の働きで説明したときに出てきたね。副詞は必ず修飾語でした。

そして修飾語は【M】と表記されて、上の一覧を見てくれれば分かる通り、文型を判断するときには使いません。無視です。

だから1つ目はSVの文。つまり「第1文型」ということになります。

次に【wild】。「ワイルド」だよ。この単語は「野生の・野性的な」という意味の形容詞です。

形容詞は「〜い」が多いと言ったけど、そればっかりでもないんですね。ここらへんは徐々に慣れていくものなので、「へー、そうなんだ」くらいに気楽に思うこと。

形容詞の働きはCになるか、名詞を修飾するかでした。このwildはどっちの働きをしているでしょうか。

見極め方にはいくつかの方法があるんだけど、ここで1つ英語のルールを紹介します。それは「動詞を越えて修飾することができない」というものです。

今回、wildは形容詞なので、自然と名詞のHeに目がいきます。形容詞はやはり名詞を飾り立てることが一番の役割だから。

でもこの2つの間には動詞のrunsがあって、今言ったように動詞を飛び越えて修飾することはできないから、wildがHeを修飾することはできないのです。

他には名詞がありません。そして形容詞は名詞を修飾するか補語の絶対にどちらか。名詞修飾がムリならば、wildは残った補語になるしかない。

2つ目の文はSVC、「第2文型」でした。

3つ目、【a shop】が「お店」という名詞なのはさすがに大丈夫でしょう。主語はすでに出ていて、前に前置詞はない。ってことは、この名詞は目的語か補語のどちらかです。

この区別は主語とイコールになるか否かでした。もちろん「彼=お店」にはならないよね。だから目的語。最後の文はSVO、「第3文型」の文でした。

品詞が分かればこうして文型の判断ができちゃうんです。働きがまだちょっと怪しいかなと思う人は、必ず前々回に戻ってもう一度覚え直しましょう。

本当に鬼のように大事だから、何度でもくり返します。

そうしたら、お待たせしました。訳にいきましょう。3つの例文はそれぞれ以下のような意味となります。

  • He runs fast.「彼は速く走る」
  • He runs wild.「彼はやりたい放題になる」
  • He runs a shop.「彼は見せを経営している」

文型を学ぶ本当の理由

毎年必ず2つ目を「ワイルドに走る」、3つ目を「店へ走る」と答えてくれる生徒がいます。同じように思った人もいるでしょう。もちろんその気持ちも分かります。

でも、このように全然意味が違うんです。

単語が1つ違うだけなのに、もっと言えば全部同じrunsという動詞が使われているのに、なんでこんなに訳が違うんでしょうか。「走る」の意味はどこにいったんでしょうか。

これこそが文型を学ぶ本当の理由です。「文型によって動詞の意味が変わる」というもの。

これまで英語を勉強する中で、1つの単語に意味がいっぱいあって、「何で(怒)」と思ったことがあると思う。これは日本語と英語の文字数の違いが関係しています。

日本語はひらがな&カタカナが100個、漢字もたっくさんあって、とても文字数の多い言語です。それに対して英語はアルファベットが26個しかない。

これで日本語と同じだけ言葉を作ろうとしたら、スペルを長くするしかないんです。1単語のスペルが20くらいあったらキレるでしょ?

だから英語は1つの単語に意味を複数持たせるという方法にしたのです。でもそれを「文脈で区別して」って言うのはさすがに無責任。

そこで文型によって訳し分ける方法にたどり着いたのでした。

以上がまず文型が何故大切なのかという話でした。 何故大切かというよりも、むしろ文型を考えずに訳すことは文を適当に訳していることに等しいんだと知って欲しい。

たまたま合ってたらいいけどさ、頑張って勉強をしてるのに、結果を一か八かの答えにかけるのってイヤじゃないですか?

もちろん嫌だと思うだろうし、僕も確信を持って解けるような状態になってほしい。だから特に受験生は文型をしっかり判断して解くべきだと僕は思うのです。

第4文型と第5文型の判断方法

  • He made her a cake.
  • He made her happy.

最後に、第4文型と第5文型の見分け方までやっておきましょう。この2つは動詞の後ろに目的語となる名詞があるところまでは同じで、その後ろにもう1つ文の要素がくるもの。

ここまで、S=CかS≠Oかで第2と第3を区別しました。第4と第5では、それが主語ではなくて目的語とイコールかどうかで判断してください。

つまり、上の例文は「彼女≠ケーキ」なので、ケーキがOで第4文型。一方で下の文は「彼女=幸せ」と言えるので、happyがCで第5文型と決められます。

もっとも、この文はhappyが形容詞なので目的語になることはそもそもありません。目的語になれるのは名詞だけでした。だからこのパターンはまあまあ簡単。

やっぱり難しいのは次の文のように、補語が名詞になっているときのケースだと思います。それがイコールかどうか分からないことが多い。

  • We call her Gakky.

「私たちは彼女(=新垣結衣)をガッキーと呼ぶ」の意味ですが、新垣結衣を全く知らないアメリカ人とかから見たら、「ガッキーって何www」って話。

でも、そういう人たちもcallという動詞を見ることによって、「彼女はGakkyって言うんだ」と理解します。つまり、callが第5文型を作る動詞だって知っているってことです。

動詞は王様って話をしたけれど、それがこの話になります。動詞によってどのパターンを作るかが決まっていて、それを少しずつ知ることでどんどん読みやすくなっていきます。

第1〜第5までの各文型の説明をするときに、この動詞についてもまとめていきますよ。

今回のまとめ

今回は以下の4点について話しました。とにかく英語は5パターンしかないと思えるだけで、文型はありがたいもの。そして、僕らが英語を読む上で超超超強力な武器にもなる。次回はその点を話していきます。

  1. 五文型(【SV】【SVC】【SVO】【SVOO】【SVOC】)
  2. 文型の判断は品詞の働きで行う
  3. 英語は動詞を超えての修飾はできない
  4. 文型が異なると動詞の意味が変わってしまう
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