感情を表す動詞について話します。前回、感情を伴う表現は間違えやすいという話をしました。これは分詞の学習に絶対不可欠のトピックです。
知っていれば問題なく処理できるし、知らないと絶対にひっかかるところ。
感情の捉え方
日本人とアメリカ人では、感情に対しての考え方に違いがあります。一般に、日本人は「感情」は心の中から湧いてくるものと考える節があります。涙を抑えられないとか。
ただ、何かが起こり、それに対して感情を抱く、つまり「何か外のものが自分の中に感情を作り出す」というのが外国人の考え方なんです。
たしかに、「さあ、一緒に驚こうよ!」とか言っても絶対に驚けません(「こいついきなりどうした?」っていう驚き以外は)。
逆にいきなり後ろからトラックが「ズドーン」と突っ込んできたら、それは嫌でも驚いてしまいます。
つまり、「驚き」という感情を発生させたのは、「私」ではなく突っ込んできた「トラック」なんです。考えてみればそういう見方もあるなって感じだよね。
感情を表す動詞の使い方
感情について日本語と英語では考え方が違う、これはつまり書き方も逆になることを表します。
「感情を抱いた者」が主語にきたとき、それは動詞を受動態で書くことになります。逆にその感情を作った原因が主語にきたときは能動態で書いてください。
「そのニュースに私は驚いた」では、日本語の通り主語が「私」の場合は受動態で書く、逆に「そのニュース」を主語にしたとき、surpraiseは能動態で書きます。
したがって感情を表す動詞は「〜させる」の意味になります。「驚く」ではなく「驚かせる」、単語帳でしっかり確認しておこう。もう1度使い方をまとめます。
- 「感情の原因」が主語 ⇨能動
- 「感情を抱く人間」が主語⇨受身
感情を表す動詞まとめ
この「感情を表す動詞」について、どんなのがあるのかをまとめます。挙げたらきりがないですが、主な「明るい」感情と「暗い」感情を一覧にしてみます。
- 喜楽:delight・please・amuse・entertain
- 関心:concern・interest・attract
- 満足:satisfy・content・please
- 寛ぎ:relax・relieve
- 驚き:amaze・astonish・shock・surprise
- 感動:move・impress・strike
- 興奮:excite・thrill
- 夢中:absorb・charm・involve・engross
- 怒り:annoy・frustrate・irritate・offend
- 退屈:bore・weary
- 失望:depress・discourage・disappoint
- 痛み:hurt・injure・wound
- 疲労:exhaust・tire・fatigue
- 恐怖:frighten・horrify・terrify・scare
- 心配:worry
- 困惑:embarrass・upset・dismay・confuse
分詞の話は第5文型の話をしなければ終わりません。なので、ひとまず今回で分詞を一区切りにし、次回は先に分詞構文の話をしていきます。