受動態の例外、2つ目は動詞を【be+Vp.p.】にするのがちょっとルール通りにいかないケースのお話です。
能動態から受動態に書き換えるとき、目的語が1つ減る話をしました。SVOの文はSVに、SVOOの文はSVOに、SVOCの文はSVCになります。
ただ、命令文を受動態に変えたときはこのルールが全く通用しなくなるんです。
命令文の受動態
Learn many words by heart.
Let many words be learned by heart.
「たくさんの単語を暗記しなさい」、受験生がよく言われることです。learn ~ by heartで「暗記する」の意味になります。ちゃんとやってね!
これを受動態にした下の文。なんか頭に変なのついてるよね?【Let】です。これさえなければ今まで勉強したことで分かるはず。be動詞がなぜか原形であることを除けば。
ただ、letがない状態では、そもそもの文が命令文だったって分からないでしょ?だから「これは命令文だからね」っていうサインが必要。それがこの文頭のletです。
この文、実は【let】がV、【many words】がO、【be learned】がCという、第5文型の構造をしているのですが、それは原形不定詞についての話をしないと分からない。
最初から順番に見てくれている人は、ひとまずこの構造のことは無視して【命令文の受動態=let+目的語+be+過去分詞】と覚えください。
いや、やった記憶さえあれば別に覚えなくていいです。原形不定詞について話したときに、ここに戻るようにまた言うからご安心を。
すでに原形不定詞を学んだ人は、【be】が必ず原形になることは大丈夫ですね?ただ、それが分かる人は、逆に【Let O Vp.p.】でよくね?とも思うはず。
そこまで分かっていれば完璧です。これは命令文で使われるletが持つ特別な語法になります。[Let’s go!]みたいに、letは特別な命令文の用法を持つ単語。
OとCが受身の関係のときはただの過去分詞ですが、命令文の受身にした際は原形不定詞のまま並べておくのです。