不定詞のラスト2回は特殊な不定詞として、「完了不定詞」と「be to不定詞」を紹介します。今回はまず完了不定詞です。
完了不定詞自体は主節と準動詞に時制のズレがあるときの形のことです。なので、【to have Vp.p.】のことを完了不定詞と言う。
それ以上に新しいことはありません。不安な人は準動詞の完了形を復習しましょう。
ただ、形は完了不定詞でも、時制のズレとして使っていない場合があります。今回はこちらの話をしていきます。
【意図・願望系】のあとの完了不定詞
- I intended to have finished the homework in an hour.
- =I intended to finish the homework in an hour, but I couldn't.
まず上の例文の方を見てください。準動詞の時制がしっかり押さえられた人は、主節の時制が過去形なんだから、不定詞が表したい時制は大過去なんだろうと思ってくれるはずです。
ただ、今回は先に主節のVに反応をしてもらいたい。intendの意味は「~を意図する」。要は「〜するつもりだ」ですが、ちょっと固め・強めなニュアンスです。
このような【意図】や【願望】を表す動詞の目的語として不定詞が来るとき、それは過去における非現実の話となります。こう言うと難しく感じるけど、訳で考えてみれば簡単です。
「私は1時間で宿題を終わらせる意図があった(=つもりだった)。」、このセリフって終わらなかったときにしか言わなくない?「非現実」なんです。
だから例文の意味を詳しく言うならば、「私は1時間で宿題を終える気でいたけど、ムリだった」となります。
大事なのは、別に大過去ではないってこと。そのつもりになった時点より先に終えたわけではないから。
そのため、「実現しなかった」の意味が加われば、完了形が取れて普通の不定詞になります。
文法の力がつけばつくほど、時制の一致を無意識に処理できるようになります。ただ、ここはその例外として押さえておかなきゃいけません。
どんな文法が使われているかを確認することは前提として、主節の、特に動詞を一番大事に確認するクセをつけましょう!