分詞構文には【理由】【付帯状況】【時】【条件】【譲歩】の5つの意味があることを話しました。
今回はその中の1つ、付帯状況についてです。もう少し詳しく話をしたいと思います。
その後分詞構文との書き換えに使われる接続詞をまとめ、分詞構文を終わりにしましょう。
付帯状況は2種類
分詞構文の意味のところで、付帯状況は「状況を付帯する、つまり付け足す」んだと言いました。この説明だけでは全然スッキリしませんね。
実はこの付け足し方には2パターンがあります。【同時】と【連続】です。
「〜しながら…する」というのが【同時】、「〜していて、そして…する」というのが【連続】の基本的な意味と考えてください。
- Studying English, she listens to the music.
- =While she studies English, she listens to the music.
- Looking for my book, I happened to find the photo.
- =I was looking for my book and happened to find the photo.
1文目は「英語を勉強しながら、彼女は音楽を聞いた」で、2文目は「本を探していて、そしてたまたまこの写真を見つけた」になります。
前々回も今回もさらっと使ったけど、【happen toV】が「たまたまVする」なのは大丈夫でしょうか。
もし分からなかったり、無意識に「Vが起こった」と訳してしまっていた人は、必ず目的語に不定詞を取る動詞を確認すること。必ずです。
【連続】の方で1点気をつけてほしいのが、接続詞を使った文に書き換えるときの位置です。
他の意味で使うときは前後どちらでもOKでしたが、この[and]を使うときはやってる順に書かないといけません。
これは[and]が等位接続詞という、because等他の意味で使っている接続詞とは異なる種類の接続詞だからになります。
その話はまた別のところでしますので、今はひとまず以下の2点を覚えておきましょう。
- 出来事が起こった順に並べ、その間にandを置く
- 主語が同じだった場合は、andの後ろの主語を取る
分詞構文と書き換える接続詞
分詞構文のまとめに入ります。分詞構文は、前回の分詞構文の作り方で話したように、それを作ることは決して難しくはありません。
ただし、「てぇ」でいいと言ったようにとてもユルい表現なので、ついつい完璧な訳を考えてしまいがちな人にとっては、「どれだろう」と悩みやすい単元でしょう。
訳を考えるのなんて辞めようというのがくり返し言ってることだし、悩みの解決にはならないかもしれないけれど、分詞構文から接続詞の文に、逆の書き換えに慣れるといいと思います。
やり方はもちろん、分詞構文の作り方を逆から行います。時制を考え、主語を確認し、接続詞を補う。1つずつ確実にやれば、必ずできるよ。
【Ving】だったら主節と同じ時制に、【having Vp.p.】なら1つ前の時制にする。主語が書いてあればそのままに、なかったら主節の主語を書く。
そして最後に接続詞を補います。これは意味に沿って5つ(付帯状況が2つあるから実際は6つ)を覚えておいて、どれを入れたときが1番しっくりくるかを考えます。
【理由】 :because
【付帯状況】:while(同時)・and(連続)
【時】 :when
【条件】 :if
【譲歩】 :though・although
魔法の接続詞as
ちなみに、これは意味を考えるときには役に立たないけれど、接続詞の文で書きなさいと言われたときは【as】を使うといいと思います。
なぜかというと、asには「なので」「ように」「として」「とき」「だけど」「つれて」と、いろんな意味があり、分詞構文全ての意味をカバーしているからです。
だからasは魔法の接続詞。
ただ、本当は考え方が逆で、asは常に「イコール」を表す表現。イコールってのは、名詞とイコールになる「補語」を考えてもらえれば分かるように、補足説明をするってことです。
「◯◯は△△だよ」、それは「〜からだよ」「〜のときだよ」「もし〜だったらだよ」ってなふうに分詞構文も大雑把に言えば全部補足説明という点で一緒なんです。
準動詞のまとめ
以上で分詞構文の説明は終了です。ここまで不定詞・動名詞・分詞・分詞構文の話をしてきました。4つが揃ったことで、最後に第5文型の補語の形という話を次回していきます。